黒井の備忘録

黒井のための備忘録。ファッション・コスメ・香水・料理・ぬいぐるみなど。

【研究】重ね付け香水で最強の組み合わせを探してみたけど、やっぱり上手くいかない

黒井です!

香水の重ね付けについて、以前こんな記事を書きました。
xxxqueenxxx.hatenablog.com


重ね付けって流行っているし面白そうだけど、
調香師じゃない素人が「完成された香り」を作るのは難しいよね、という雑談でした。
それから大体1年くらい経ちまして、
重ね付け香水のPRや情報を見るたびに「ぐぬぬ」というなんとも言えない気分を抱いているのですが

やっぱり憧れてしまう…
ボトルもシンプルで可愛いし、コレクター精神をくすぐる売り方だとわかっていながら気になってしまう。

で、黒井がこういうブランドで気に入らないのが、前記事で書いたとおり「完成された香り」にならないこと。
深みとか奥行きとか…あとドラマ性というか、何となくときめきがない。
ここクリアできればいいのにな、と思ってたので、クリアしたいと思う。
とても攻略したくなってきました。

黒井の浅い香水知識を総動員させて完成された香りに近づけたいと思う。

奥行き

まず深みや奥行きというのを考えたのですが、
これの正体は香料の多さだと思う。

Fragranticaにはその香水に含まれているであろう香料が記載されているんですけど(もちろん全部じゃない)、
大体の香水は、10種類以上の香料が確認されています。
たまに1種類の香水もありますが、それは香料自慢の強気フレグランスかと。
上質な香料はそれだけで良いらしい。

さてこういうレイヤードできる香水を確認しましたところ、
例えばジョーマローンのHP見ると、
それぞれのノートに1種類ずつくらいしか香りが記載されてませんが、
Fragranticaにはもっとたくさんの香料が登録されてます。

ライムバジル&マンダリンなんかは、
トップ→マンダリン
ミドル→バジル
ベース→アンバーウッド 、しか記載していない。
でもFragranticaには、
ライム・マンダリンオレンジ・ベルガモット・バジル・タイム・ライラック・アイリス・ベチバー・パチョリと、
10種類も登録されていました

おかしいな?どこがシンプルなんだか笑
でも奥行きを感じないのはなぜなんだろう

ドラマ性

そして次、ドラマ性について。
香水にはある程度のバックグラウンドというかストーリー性というか、そういうのを刺激してくれるときめきが欲しい…
あのよくある「宇宙が爆発した時に咲いた花の香りが地面に落ちて〜」みたいな謎ストーリーじゃなくて。
簡単に言えば「良い女な気分にさせてくれる」みたいな感じ。

これはどうやって作るのか…雰囲気がある感じにしたい。
多分、香料の組み合わせに意外性があったり秀逸だったりすることに、
情景やストーリーが浮かびオリジナルを感じられるのではないかと予測します。
先ほどの奥行きの話に戻りますが、シンプルだと感じる原因は「意外性のなさ」なのではなかろうか。


奥行き×ドラマ性

上記を踏まえると、
奥行きがあってドラマチックな香りにするには、
「香りを重ねて、さらに意外性を出す」ことになります。
ただ重ねれば良いってもんじゃないだ。
難しすぎる…
さらにそこで香りがバラバラにならずに「調和」しなくてはいけないわけですよ。
どんだけ難しいんだ。
とりあえずやってみる。調和を出すにはやっぱり同一ブランドが簡単なので、ジョーマローン縛りにする。
というかそれしかできない。


とりあえず試行錯誤

自分の好みは自分が一番知っている。
はずなので、どうしてもダメな香りは除外。
アンバー、ウード、ジャスミンなど。

そしてベースはもう決めていて、ナツメグ&ジンジャーにしようかと。
特出した個性はないのですが、ほんのりスパイシーなところがTPO選ばずに使えて好き。

あとはとにかくムエットで試してみて、
候補を数種類、絞っていきます。

アールグレイ&キューカンバーも悪くないしー、
ブラックベリー&ベイも、ドンピシャ好きってわけじゃないけど好み。
バジル&ネロリもいいね。
てな感じで広い気持ちで絞っていきます。

そして最後に残った数種類のムエットを重ねてパタパタあおいで組み合わせを確認。

面白いことに、重ねるとその香りの個性が際立つんですね。
例えばウッドセージ&シーソルトは単品だと清涼感のあるハーバル系の香りで、シーソルトとは??って感じなのですが、
重ねるとソルトが出てくる出てくる。
潮の香りが苦手なので、やむなく除外…

これを何度か繰り返して、決めていきます。
この時点で、もはや何が何だかわからん感じに。
なんかどれも良い香りに思えてきたというか。

わかんなくなってきたので、
良いなと思った香りの、
トップ、ミドル、ベースノートを書き出してみたりして、
組み合わせを確認。

特にベースノートなんかは長く続く香りなので、ここが好きじゃないと厳しい。
例えばビーズワックスとモスの組み合わせなんかはいかがなもんかなあ…とか。シダーとセージだとウッディグリーンで上手くいきそうかなあ…とか。

コーヒーで鼻をリセットしながら諦めずに続けて、
良い組み合わせを見つけたら実際に肌に乗せてみて確認。
薄くなりがち負けがちな香りはプッシュ数を増やすなどして調整してみて…と。
なんやかんやして、やっとこさ黒井的最適解を見つけてみました…!

最高な組み合わせを考えてみた。

ブラックベリー&ベイ(1プッシュ)
グレープフルーツ(2プッシュ)
ナツメグ&ジンジャー(1プッシュ)

これが黒井的に最高な組み合わせとなりました!

ノートでみると、
トップ:ブラックベリー、グレープフルーツ、ジンジャー
ミドル:ベイリーフローズマリーナツメグ
ベース;シダー、モス、サンダルウッド
となってます。
もちろん香水によってミドルが出始める時間や持続時間が違うので一概には言えんのですが、ざっくり。

ウッディ、スパイシー、ハーブ。
アロマオイルを調合する方ならわかるかと思いますが、
相性の良い組み合わせです。

少しグレープフルーツが弱かったので2プッシュって感じです。
爽やかでTPO選ばない万能な香りになりました!

しかしながら問題点が…

とっても良い香りになったのは満足。
しかしながらこの香りが店頭に並べられていたら、どうかな?と考えると…

選ばないだろうなー…笑

なんかね、ベースがすごく石鹸ぽいソープぽい清潔感のある香りがするんですよね。
実はそれが苦手。
お風呂上がりの匂いというか、どことなくペンハリガンを感じてしまいます。
あの清潔感が浮く感じがするんですよね、とっても好きだけど1軍にはおかない。
1年に2−3度使えばいいかな、って香りなんです。
これが、ジョーマローン3本分で作るので27,000円くらい?(30ml1万弱として)
ちょーーーっとコスパ悪くないかな???笑

まとめ

ということで、やっぱり香水の重ね付けは難しいし、
満足がいく仕上がりにはならなかった。
お気に入りブランドが重ね付けラインを始めたら飛びつくと思うけど、一旦はほとぼりは冷めました。
香水界の偉大なる革新に期待です!