ルラボはアメリカのフレグランスブランドで、その場で最終調香する「メイド・トゥ・オーダー」という手法で販売しています。
著名な調香師の方々が、最高級の香料を利益度外視で調香したものなので、とても完成度が高い作品ばかりです。(そして値段も高い 笑)
また一つの香りにフォーカスしたものばかりですので、いやはや香料に絶対的な自信があるのでしょう。
また、都市をイメージした各国限定の香りも素敵ですね。
今回は日本で販売している全種類を試すことができましたので、一言ずつレビューしてみます。
- TONKA25
- ANOTHER13
- SANTAL33
- ROSE31
- THE NOIR29
- BERGAMOTE22
- VETIVER46
- LYS41
- FLEUR D'ORANGER27
- NEROLI36
- IRIS39
- PATCHOULI24
- AMBRETTE9
- JASMIN17
- OUD27
- LABDANUM18
- YLANG49
- GAIAC10(TOKYO)
- The Matcha 26 ←NEW!2021/12/20
- まとめ
TONKA25
トンカビーン(バニラ)にフォーカスした香り。
意外にもシダーやエゴノキなどウッディの香りが強く、バニラの甘ったるい香りはしないです。松脂とかの樹脂っぽい香りがして、温かみがあります。
でも重くなくて、どちらかというとトーン高めの香りです。
お香ぽくて、ライトな香りをお探しの方はおすすめです。
ANOTHER13
スパイシーでシャープな香り。都会をイメージしているそうです。
香りは強めで、ベースの方にモスのスモーキーな渋さがあり、あとジャスミンの辛さが際立つ感じ。
SANTAL33
サンダルウッドにフォーカスした香り。完全にメンズです。一応ユニセックスらしいですけど。でも、たばこをふかしたカーボーイがイメージだそうです。
サンダルウッド(白檀)のお寺っぽい神聖さや甘さは感じず、どちらかというとレザーや干し草の香りに近いと思います。
奥の方に抹茶飲んだ後みたいなドライな苦みがあります。伝わるかな?笑
ROSE31
ローズにフォーカスした香り。
ダマスク系の華やかな薔薇の香りとベースのシダー等のウッディ系の香りが絶妙でバランス良い香りだと思います。
乳香やクミンの独特の埃っぽさがアンティークっぽくて素敵です。
THE NOIR29
ブラックティーのフォーカスした香り。絶対にメンズだと思う。
お茶、つまり干し草のようでドライで辛い香りです。ドライだけどレザーっぽくはない。
グリーン系を煮詰めて乾燥させた感じ。HPにはたばこの香りとありますが、私にはあまり感じず。煙のようなスモーキーな香りもせず、クリアで、ダイレクトに香ります。
BERGAMOTE22
ベルガモットにフォーカスした香り。
紅茶缶に鼻をつっこんでみた時の香りです。本当にまんまです。
時間経過につれ、アンバーのアニマリックさがでてくるので、ちょっと野心的なイメージになります。
VETIVER46
ベチバーにフォーカスした香り。メンズ。
薬箱みたいな香りがします。多分ラブダナムです。
この中で、一番樹脂っぽさを感じます。
LYS41
リリーをイメージした香り。レディース。
濃厚なホワイトフローラルと、雑味のないバニラの甘い香りがとてもフェミニンです。
香りは強めです。
百合の香りは重くるしくなりがちなのですが、ラストになるにつれジャスミンの辛さが出てきますので比較的爽やかな印象になります。
FLEUR D'ORANGER27
オレンジブロッサムにフォーカスした香り。
ほのかにオレンジの香りがするホワイトフローラル系の香りです。ラストはベルガモットの渋さやレモンの苦みで終わるので甘くなりすぎず、大人っぽいです。
清潔感のある香りです。
NEROLI36
ネロリにフォーカスした香り。
FLEUR D'ORANGER27と比べると、同じ柑橘系にも関わらず、こちらの方がビターです。
柑橘の苦みを強く感じます。ミカンじゃなくてオレンジ、みたいな。
IRIS39
イリスにフォーカスした香り。
イリス自体が高貴な香りの代表格みたいなものです、パウダリックなフローラル系です。
他のイリスの香水と違う点は、ラストが重く甘くないこと。
パチョリの墨汁のような香りがします。意外に渋いです。
PATCHOULI24
パチョリにフォーカスした香り。
かなりスモーキーで煙たいですが、遠くの方に森っぽい緑の静かな香りがします。
ラストまでしっかりと香りが続くタイプで、アニマリックで野性的な香りも少し。
AMBRETTE9
アンブレットにフォーカスした香り。
アンバーはセクシーなイメージが強いですが、この香りはフルーティでムスクが強めの優しい香りがします。ラストにはしっかりアンバーを感じますが。
HPに「ベイビーにもどうぞ」みたいに書かれてますが、日本のベイビーではないですね 笑
JASMIN17
ジャスミンにフォーカスした香り。
といいつつも、ジャスミンぽくないです。
ジャスミンの独特の、あのざらついた香りがなくてクリアな香りがします。
TONKA25のジャスミン版みたいな。フェミニンで奇麗なイメージです。
OUD27
ウードにフォーカスした香り。
外車の中みたいな香りがします。重厚でオリエンタル系。
うーん…石油王的な…ひげもじゃもじゃのリッチなおじ様っぽいなと感じました。
圧倒的にメンズです。
LABDANUM18
ラブダナムにフォーカスした香り。
お寺です。お御堂の中みたいな香りがします。
香りの強いお香から、スモーキーさを抜いた感じです。
YLANG49
イランイランにフォーカスした香り。
南国の花イランイランは甘くて濃厚なホワイトフローラルな香りがします。
そのセクシーな甘さは残しつつ、ラストにいくにつれベチバーやパチョリの森林のような落ち着きさにドライダウンしていき、意外なほど大人っぽいです。
GAIAC10(TOKYO)
ガイアックウッドにフォーカスした香り。
東京をイメージした日本限定の香水です。
ガイアックなのに重みがあまりなく、竹っぽいグリーンの香りが爽やか。
日本人の好きそうな、石鹸ぽいすっきりとした清潔感のある香りです。
場所もシーンも選ばない、ニュートラルな香りです。
The Matcha 26 ←NEW!2021/12/20
抹茶をイメージした香り。イチジクのようなクリーミーさと、奥の方に抹茶の粉を再現したのか、ややパウダリーがあり、あとはすっと鼻に抜けるお茶のドライな感じ。ほんんのり甘さがあるので、どちらかというと抹茶ミルクのような美味しそうな香りです。日本人が考える抹茶というと、茶道のように格式高く荘厳なイメージはなく、フランク。オーガニックショップの店内に充満してそうな香りです。つまり良い香り。
まとめ
ルラボは一つの香りにフォーカスしたものが多いですが、いざ試してみると「思ってたのと違う!」と感じるものがほとんどです。
いわゆる「らしくない」香りですが、とても革新的で新しい解釈をもったブランドなんだなと思います。
私はジャスミンの香りが苦手なのですが、ルラボのジャスミンはとても好みです。
ジャスミンのあの独特な香り、成分でいうと「インドール」「スカトール」というものだと思いますが、
私はあの香りが苦手で。
同じ成分の入ったオレンジフラワーも少し苦手です。
しかし、ルラボのジャスミンはその苦手な香りがまったく感じません。
苦手だったはずの香りがすごく心地良い。
逆にいえば、一般的な香りとまるっきり違うんです。
なので、ここのブランドを購入される場合は絶対にお店まで行ったほうが良いと思います。
本当に全部を試してみてから、お好きな香りを選んでくださいね。