久しぶりに香水のレビューを。
セルジュ・ルタンスというブランドはみなさまご存知でしょうか。
調香師ルタンスさんはフランス生まれで1980年くらいから資生堂と提携してフレグランスを作成しています。
日本ブランドの展開だけあって軽くて透明感のある香りが多いです。
久しぶりにHPを見てみたら知ってる香りが無くなってますね…廃盤になったのかな…?ニッチフレグランスあるあるで結構入れ替わりが激しいです。
公式HPの「香り探しの旅へ」というリンクから今あるフレグランスを見ることができます。
左上の「キーワードから探す」をするとイメージやシーン、季節から探せたりするので便利!
お気に入りが世間一般的にどんなポジションなのか知れて、自分の中のギャップとすり合わせることができるので面白いです。
それじゃあレビューしていきます。
目次
サンタルマジュスキュル
めちゃくちゃいい香り。人からこの香りがしてきたら確実に振り向く自信があります。
ベースは結構スモーキー。白檀やカカオと説明にはかいてありますが、白檀のお線香ぽさやカカオのチョコレート感ではなく、いぶした木のイメージ。ふんわり甘くてルタンス特有の透明感はそのままに、時間経過とともにタバコのような香りが強くなっていきます。ローズが入っているそうですがわかんない…トップにやや花っぽい瑞々しさは感じます。ハンサムな女性、または男性におすすめしたいです。
ファイブオクロック
チャイティーの香りとかよく言われています。黒井の想像以上にスパイシー!ミルクたっぷりなティーを想像してたので、せきこみました 笑
蜂蜜が入っているそうなのに甘さはまったくなし。ジンジャーなどスパイス強めの格式高いかっちりとした印象です。 これもスモーキーで煙たい重い香り。
紅茶の茶葉に顔突っ込んだような感じ。
ルタンスの最高傑作、世界中ファンの多香りです。女性ものでウッディ系なら必ず名前があがります。シダーの香りって結構強くて角がある感じなんですけれど、それをなにかが優しくつつんでフェミニンさを出してます。この何かがわからないんですけれど、とっても柔らかい香りです。シナモンぽい甘さもあり、パウダリーさも感じます。好き嫌い抜きにしていろんな人に試してもらいたい。
金木犀の香りみたいですけれど、リアルとは全然違います。
しっかり香水として完成されている金木犀で、甘いきらきらした綺麗な部分を抽出した感じ。ジャスミンやマンダリン特有のインドールさも感じます。爽やかで甘くて日本人好みの香り!オールシーズン使いやすそうです。
杏仁豆腐の香りです…と書くと語弊があるのですが、そのまんまです笑
最初にチュベローズの濃厚なホワイトフローラルの香りが一瞬して、そこから杏仁豆腐があって、バニラの甘い香りがラストまで続くという感じ。
シャネルのベージュにとっても似ていて、ベースの香りがルタンスっぽいかシャネルっぽいかの違い。
ラフィーユドゥベルラン
人工的なローズシロップ。
パウダリーで落ち着いた雰囲気。ベルリンの少女、という意味みたいですけれど少女がつけるには重いかと。昔の少女って意味かもしれない。
ミドルにインセンスの香りが少しして、それが抜けるとラストは最高に良い香り、とても肌に馴染みます。
サマジェステラローズ
これ廃盤になったのかな?HPには無いですね。
薔薇香水の王道のような香り。グリーン感のある豪奢な薔薇の花束をイメージしました。土のえぐみとかも表現していて系統はジョーマローンに似てる。拡散性が強く、ムスクもしっかり香ります。
ジュドゥポー
これも廃盤?HPに無い…
キャラメルポップコーンの香りです!
しかも焦がし気味の香ばしいポップコーン。
キャラメルの甘さもいい感じにベタベタしていて、グルマン系が好きだけどもう大人だしな…と思ってる方におすすめです。
ロードゥパイユ
一昔前のフローラル系の柔軟剤で洗濯したお洋服の香り!
(最近の柔軟剤って結構ハデで強い香りなので、一昔前と表記します汗)
清潔感がありつつも、ほのかな温度感があり肌に馴染みます。
ラストにかけてベチバーの干草の香りが強まり、なんとなく懐かしい香りになります。
ナチュラルな香りなので、TPOも選ばず、男女選ばずつけることができるかと。
ルタンスの水
上記がフローラル系の柔軟剤で洗濯したお洋服の香りでしたけど、こちらは粉洗剤で洗濯した感じ。
リネンのパリッとした爽やかな香り、どことなくアクアティックさも感じるみずみずしさ。
リネン系の香りはさまざまありますが、こちらはやっぱりルタンスらしい複雑さと透明感を感じます。…私がルタンス好きだからかな?笑
これもTPOも男女選ばずつけられると思います。
ハーブのような落ち着く草の香り。ヨモギだそうですが、ヨモギってどんな香りだったかなあ…?あまりヨモギ餅とか食べないので似ているかどうかわからない…
薬草のような癖がある香りなので好き嫌い多そうですね。でもくどくないので季節問わず使えそうです。奥の方にカレー粉のようなスパイシーな香りを感じられますが、これがイモーテルフラワーだそうな。ここが独特なので好き嫌い分かれそうです。
ロルフェリン
「灰の乙女」という副題?の香り。
吸い込んだ瞬間、うっ、と詰まってしまうような香りです…!
これは…強烈…!
何かに似てる気がしたのですが、あれです、炭とか墨汁を煮詰めたような感じ。
スモーキーはあまり得意ではないのですが、何度かトライしてみたら寺院のような香りにも感じてきて、あれ…?一転して好きになりそう。
お店で試してみて、「無理…」となってしまった方、何度か続けて試してみてください。もしかしたら評価変わるかもです。
これはお香であったら買いたい。ルームフレグランスにしたい。
ダンドゥレ
「乳歯」という香り。
全然想像つかないのですが、試してみてもますます謎が深まる。
これ何の香りなん????
遠くの方に、HP記載があったアーモンドミルクとかココナッツは感じますが、メインは??
Fragrantica見てみたら「メタリックノート」とありました。いやそれ何…??
なんかお風呂上がりの匂いもするんですよね。しかもボディソープとかではなく、固形石鹸を使った後のような感じ。銭湯とか。でも湿度はなく、ドライ…というより無機質。これがメタリックノート…
ラクシュデュディアーブル
すでに廃盤予定。すごい濃厚な中東系の香り。しかも手にいっぱいスパイス抱えてそうな激しい香りがする。これは日本では難しすぎる。
でもどことなくフルーティで、市場に来たみたいなワクワク感があります。わあ外国だ!みたいな。ということはあちらの方からすれば日常の香りでリラックスできるかもしれない。でもこれをつけていたらご飯の味もわからないと思う。それくらい激しい香りです。
シェルギィ
これは昔から根強い人気の香り。とてもバランスの取れた万能な香りだと思います。
甘いけど甘すぎず、ドライだけどドライすぎず、濃いけど濃すぎず、なんか人を選ばずにその人の体臭によく馴染みそうな香りです。
ああ、でも、樹脂のネチッとした香りも若干するので、加齢臭と間違われる可能性は否定できない。
これを着けるならシャンとしたファッションをした方が良いと思います。気合い入れたい時に良さそう。
濃厚なジャスミンの香りです。ジャスミンは苦手なのですが、これはしっかりとジャスミンを感じられつつも平気でした。基本ジャスミンで平気というと、ジャスミンティのようで「飲める」という表現を使っているのですが、飲めない感じのジャスミンで、ここまで平気なの珍しい。
透明感のあるムスクがベースにあるおかげか、あの独特なざらつきが無いからだと思います。
フィスドゥジョワ ←NEW
ちょっと感動したジャスミン系の香水。
苦手なざらつきを感じつつも、いけるジャスミンの香りは初めてです。
ルタンスは全体的に透明感があるので、おそらくジャスミン好きには物足りないざらつきなんでしょうが、
ギリギリを狙っている感じ。
ちょっとクラシカルすぎてマダムなイメージは拭えませんが、同時にセクシーさ併せ持つ(イランイランの甘い花のおかげですかね)、使い所が難しそうな香りです。
エクランドゥフュメ ←NEW
煙たい!て顔を顰めるほどスモーキー。
ジャスミンぽいざらつき、
火のついてないタバコリーフ、
ほんのり酸味を感じるラム。
夜〜、バーカウンタ〜、大人な感じ。
スーツの男性に似合いそうです。
アンボワバニール ←NEW
セルジュルタンスのバニラ香水。
杏仁豆腐の匂い!
バニラ系の中ではさらっとしていて、リアルよりも人工的でそこが香水らしいですね。
重さもなく、さすがい夏にはきついだろうけど、
秋によさそう。冬のバニラとしてはちょっと物足りないくらいのレベル感です。
ダンルブルーキペティーユ ←NEW
マリンノートとありますが、想像は裏切ってくる。
潮というよりも私にはお風呂の中みたいな湿度をかんじるのです。
温かい湯気とミネラル系のシャンプーの匂いが混じった香りを、
拡散性の高い香水にした感じ。
…随時更新…